2017年07月15日

卒業までの道のりとその後 Aさん(仮名)の働き方

こんばんわ^^就労移行支援事業所スリーエーサポートです。

今日は、初めてのテーマです。就労移行支援事業所の中では、就職は通過点です。その通過点を迎えるまで、たくさんの想いと働き方を選択していくことは大事なことだと思っています。

さて、卒業を迎えるまでいろいろと考えることがたくさんあったなと思うこの方は、AD/HD(注意欠如多動性障がい)と言う障がいがありました。なかなか聞きなれない言葉かもしれませんが、例をあげると、椅子に座っていて足をブラブラさせていたり、作業をする時に順序がよくわからない事や、話に集中できず理解がなかなかできない事などがあります。

実際にこの方は、そうした症状の中の幾つかは見られていましたが、通所をはじめた頃には不安を抱えていることもありました。我慢をされていて、なかなか言い出せないこともありましたが、少し慣れてきた頃には自分のやってみたい事を中心にしていましたが、やってみたい事をやれていない時の不安や不満もありました。

訓練の方法は、勿論たくさんありました。その中でこれから目指す仕事に必要だと思うことは、しっかりと伝えていき、不安は小さい内に摘み取るための面談を集中的に行っていました。少しずつですが、訓練の中で出来た!と思うことは、ご本人へのタイミングを見て伝える事で、ステップをクリアしていくイメージを明確に持って頂く事が重要でした。

階段

訓練を続ける中で、ご本人への最初の施設外実習をやってみませんか?と面談をすることになりました。ご本人は実習をしてみようと言う気持ちをしっかりとスタッフへと伝えて頂けたので、ここから学んで頂くことが後に影響することになります。

はじめての実習では、簡単な作業を繰り返し行うことから始めて行きました。様子を伺う事はそう多くはありません。説明を受けて分からない事はしっかりと聞いてもらい、心配な事をしっかりと聞いて行いました。

また、ここでの作業は少し肌寒い季節にスタートしたこともあり、体調に留意しながら行う事はとても大事だったと思います。

作業は、実際に10日間程行った後に無事終了しました。本人へのフィードバックをしてたくさんのよかった事を伝えていく事ができました。

本当にたくさんの変化への対応をして頂いた事、自分達スタッフにできる事を可能な限りやっていく事で、新たなるステップを踏むことができるようになった時期であったのは間違いありません。ここからのステップは、本当の意味での卒業後を見ていく為の様々な場面を迎えていくことになります。

その一つが、ある企業への応募後、面接を経ての実質的な二次面接への返答でした。勿論採用が決まったわけではありませんでしたし、真剣に勝負していかないといけない。そこは分かっていました。

「他の方を採用することになりました」

この結果は担当スタッフへの連絡をお伝えしていたため、担当スタッフからご本人へお伝えすることになりました。残念な気持ちを隠し切れずにいましたが、ここで次に向かって進むことを伝えるのはとても酷な事であると思いました。

それから数か月も経たない頃、ある企業での訓練をしてみませんか?とご本人へお伝えしてみました。ご本人は、やってみたいと言う気持ちを伝えて頂けたので、訓練をスタートさせる為の準備をして、万全の態勢で臨まれていました。

気持ちの中では不安もあったかと思うのですが、何か月かの間での成長は、通所のスタートからの状況とは全く違いました。問題を抱えて進まなければならない事はほとんどなく、状況の確認の為現場へお伺いする事で、フィードバックを頂くところまでたどり着くことができました。

その後、面接試験を受けることになったご本人は、合格の知らせを受けて、現在に至ります。私たちスタッフは、新しい支援も始まったのだと実感しています。職場に定着すること、働き続けることは、ご本人の望んだ一番の理由に叶っていて、これからはこんな事があって就職したんだと、事業所でお話を聞く機会を作れることをできればと思っています。

本日の投稿は、所長の酒井が担当しました。

就労移行支援事業所スリーエーサポート  


Posted by スリーエーサポート at 04:20Comments(0)卒業と言う通過点・その後